●通る声でどんな得をする?
「発声トレーニングをすると、どんな得がありますか?」と質問されることがあります。
「やっぱり通る声が出せたほうが得でしょうか」とも。
こう質問する方は、ゼロベースで考えているのでしょう。
現状をゼロとして、あるいはゼロでなくてもいいのですが、発声トレーニングによってプラスが上に乗っかる、と。
しかし、現実はもう少し厳しい。
「すると得をする」というより、「しないと損をする」のです。
声は毎日使うコミュニケーションの道具であり、しかも聴覚に関わるので、ごまかしが利きません。
言葉では嘘がつけても、声では嘘がつけないからです。
あなたの本性や本心が伝わるので、「できたからプラス」より「できなかったからマイナス」の場面のほうが多い。
だからこれからは、「発声トレーニングをしないと、どんな損をする可能性があるか」と考えてみてください。
●「そんな意味で言ったんじゃないのに」
発声トレーニングによって、自分の声をコントロールする能力が高まります。
共鳴を集めようと思えばいくらでも集められる。
力強く飛ばそうと思えば、遠くまで飛ばせる。
雑踏でも通る声を出したいなら、楽に通る声が出せる。
ところが、発声トレーニングをしていないと、声が遠くまで届かないから叫ぶように声を張り上げ、剥き出しの生っぽい声になったり、やたらとうるさい声で怒鳴ってしまったりする。
雑踏では声が通らず何度も聞き返されるから、会話をあきらめなければならない。
相手に本意を誤解され、「そんな意味で言ったんじゃないのに」と悔しく感じたことはありませんか?
声のコントロールができていないせいで、意図とは違うニュアンスが声に乗った証拠です。
大好きな人に声をかけたら、共鳴の集め方が下手なせいで、「キツイ声」「なんか気が強そう」と思われてしまうかもしれない。
だとしたら、うかつに返事もできない。
仕事ならクロージングの段階に至りながら、声の支えが弱いと、「信頼できるかな。もうちょっと考えてみたほうがいいかな」と迷われてしまうかもしれない。
本気で誠実に話しているのに「もう少し考えてみます」と断られるケースが多いなら、すでにかなりの損を重ねている可能性がある。
つまり、「発声トレーニングでどんな得をするか」どころか、「発声トレーニングをしないと、知らないうちに大変な損をする」わけです。
あくまでも「どんな得が?」と聞きたいなら、「これ以上損を重ねないという得」が答えです。
声で損をしないために、共鳴発声法はしっかり身につけておきましょう。
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