話し方を鍛える

●あなたの印象がこれだけでどう変わるか


まずはこちらの動画をご覧ください。



コミュニケーションスキルのトレーニングには、見た目、声、内容という話し方3要素があります。

上の動画はイラストによる比較ですから、まあお遊びみたいなものですが、表情という視覚的な要素だけでこんなに印象が変わるということが、実感できたでしょう。

お遊びから、少しずつ本気のトレーニングに入っていきましょう。



●成功している社長の8割が話し方を気にしていた!?


仕事がうまくいかず悩んでいた人が、「うまくいくにはどうしたらいいのだろう」「自分が成功するには、これから何をしたらいいのだろう」と考えて、思いつきました。

「成功している人に秘訣を教わるのが一番の近道だ」と。

そこで、ビジネスで成功している社長、事業家たちに質問して回ったそうです。
成功の秘訣は話し方(コミュニケーション)スキル
「今まで教わった、勉強してきたことで、今の成功につながっていることといえば、ズバリ何ですか?」

ビジネスだから資金調達だとか人脈だとか立地の見極めだとか事業計画の作り方だとか財務諸表の読み方だとか投資だとか、そんな秘訣が出てくると予想しながら。

成功者は教えたがりなので、聞けばいろいろと出てきました。秘訣を教わりたいのに苦労話だけされて終わりそうになったり、趣味の話で盛り上がりすぎて結局ビジネスの話は数分しかできなかったり、といった日もあったようです。

さあ、「成功者の共通項」を出そうと集計してみて驚いた。なんと8割以上の成功者が、「話し方」を挙げていたのです。

つまり、コミュニケーションスキルの勉強や訓練をした経験があり、しかもそれが今の成功につながったと実感している、というのです。



●コミュニケーション能力のせいで仕事が苦痛に……


こんな話をしていた方がいます。

「営業職でうまくいっている人は、他のどんな仕事をしてもうまくいく。コミュニケーションスキルが高いから」
セールスパーソンはコミュニケーションスキルが大事
確かに私の友人からも、こんな話を聞いたことがあります。

「男は定年退職で暇になると孤独で弱るというけど、うちの父は営業マンだったから、なんか楽しそうにやってるよ」

人と関わる場面があるなら、確かにコミュニケーションスキルは大事かもしれません。

コミュニケーションスキルがあれば、場を盛り上げたり相手を動かしたりできるのは、確かにそのとおりでしょう。

しかし、最も重要なのは──あなたに認識していただきたいのは──自分自身の満足度やストレスに関わる、ということです。

今、あなたの毎日は心地よいですか? 不満や不安が強く、ストレスでいっぱいだったりしませんか?

年齢を重ねれば重ねるほど、気分の「快不快」によって毎日の満足度が大きく左右されることを実感するようになりますね。

楽しいこと、気持ちいいこと、ワクワクドキドキするようなことが毎日を満たしていれば幸せかというと、そんな単純ではない。

若いうちはそう信じて、楽しいことを目指して行動していたかもしれません。

しかし、「楽しいことがある」よりも、「ストレスがない」ほうが、ずっと幸せなのだと大人になると気づきます。

どんなに楽しい時間があっても、どんなにワクワクする趣味の時間を持っても、どんなに「この生活が幸せなんだ」と自分に言い聞かせても、ストレスフルな出来事が頭に居座っただけで、一瞬で不幸な気分になるでしょう?

ストレスフルな出来事は、たいてい人間関係から起こります。

上司に叱られたり、同僚とうまくいかなかったり、身近な人と摩擦を起こしたり。

人間関係は、コミュニケーションの仕方によって、改善も悪化もします。

先ほど営業の例を挙げましたが、「あ~、私は営業タイプじゃないもんな」「コミュニケーションはどっちかというと苦手なほうだからなあ」と腰が引けてしまったかもしれませんね。

わかります。私もガツガツ出ていくタイプではありませんから。

かといって、何をするにも人と関わる場面はあるのだから、コミュニケーションが億劫では何かとストレスを感じます。

コミュニケーション能力のせいで、せっかくがんばっている仕事が苦痛になったり、足を引っぱられるところがあるとしたら、もったいない。

悔しいですね。



●あなたに合うスタイルがちゃんとある


人にはそれぞれ、雰囲気やタイプがあります。

パーティーのような集まりで獅子奮迅の活躍を見せてガンガン盛り上げるのが得意な人もいれば、そういうのは苦手という人もいる。

隙を与えず強い口調で畳み掛けるように話して説得する営業スタイルを好む人もいれば、そういうスタイルでがんばってもうまくいかない人もいる。

「コミュニケーションスキルは大事」と言われると、パワフルにガンガン行くコミュニケーションを求められているのだと思って、がんばってテンションの高い会話をして、あとでどっと疲れてしまう。

ファミレスなどで、まわりが引くほどワーッと大声で盛り上がっているグループを見ると、「コミュニケーション能力が高いなあ」「楽しそうでいいなあ」と羨ましいと同時に、「あんなノリでやらなきゃいけないのか。私にはできるかなあ」と引け目を感じませんか?

でも大丈夫。
会話を楽しむ楽しいコミュニケーション
あなたに合ったコミュニケーションスタイルが必ず見つかります。

ワーッと盛り上がるばかりが良いコミュニケーションではないし、そんなグループの中にいる人がみんな心底楽しんでいるわけでもありません。

心当たりがあるでしょう?

あなたに合ったスタイルを見つけましょう。

といっても、「なんでもあり」とは違います。

ここは誤解が多いように思います。

「私の好きなようにやればいいんだ」と開き直るだけで基本を押さえていないと、「なんでもあり」になって、かえってうまくいきません。

いたずらに他者を刺激して怒らせたり嫌な気分にさせたり、組織内で孤立したり、身近な人とうまくいかなくなったり、人間関係のストレスで職場を離れることになったりする。

「コミュニケーションが苦手だから、人と関わる場面を最小限に抑えて生きていきたい」と考えた方は、「結局その最小限の場面がつらくてつらくて、ストレスがどんどん大きくなりました」と話していました。

同じパターンの離職を何度も繰り返して、そのたびに苦手意識を強めてしまったそうです。

まずはネガティブな結果を招かないコミュニケーションのコツを最小限マスターしましょう。いたずらに摩擦を起こさない、無駄に衝突しない、致命的に関係を悪化させないコミュニケーションスタイルです。

あなたに合うスタイルが必ずあるから、大丈夫です。

私がお手伝いします。



●いつかあなたが教える立場に


コミュニケーションスキルは、トレーニングで必ず身につく「技術」です。
指導する技術を身につけた
今までは苦手意識があったかもしれませんが、あなたのコミュニケーション能力は、これから確実に高まっていきます。

先ほどの社長たちの話を思い出してください。

「話し方」が大きな成功要因の一つであり、しかも「勉強や訓練によって身につけた」というのです。

コミュニケーションスキルは生まれつきの性質ではなく、後天的に獲得した能力である、ということです。

今から一つ一つ身につけましょう。

そして、いつかあなたが、誰かにコミュニケーションスキルを伝えてあげてください。

職場の同僚や部下、会社の従業員、お客さんや生徒さん、子や孫へと伝え、みんなの人生を豊かにしてあげられるのが、コミュニケーションスキルです。

さあ、それでは、始めましょう。

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