弾き歌いのススメ

●せっかく発声トレーニングをしているのだから弾き歌い

「声のサロン」で発声トレーニングをしていると、声が楽に出るようになってきます。

話し声を良くしたいとレッスンを受け始めた方が、初めのうちは「歌は下手だから歌いたくない」「恥ずかしくてとてもとても」なんて言っていたくせに、良い声が気持ちよく出るようになってくると、ハマる。

数年でコンサートホールのステージに立つほどになるのだから、発声や歌にはスゴイ魅力があるのですね。

そんな段階を迎えた方にオススメしたいのが、「弾き歌い」(ひきうたい)です。

「弾き唄い」と書かれることもあります。「弾き語り」という言葉もありますね。厳密な区別があるわけではなさそうですが、ざっくり見ると、クラシック音楽では「弾き歌い」、ポピュラー音楽では「弾き語り」、日本の長唄などで「弾き唄い」が使われているケースが多いようです。

ここではジャンルや楽器を区別せず、「歌唱と伴奏の分担をしないで,同一人が伴奏楽器を弾きながら歌を歌うこと」の意味で「弾き歌い」を使うことにします。

せっかく発声トレーニングをするなら、ぜひ「弾き歌い」に挑戦しましょう。


●弾き歌いのメリット(魅力)とは

弾き歌いには、メリットがたくさんあります。

無伴奏(アカペラ)で歌うのは難しいですね。音程が安定しにくい、粗が目立つ、音楽的になりにくい、等など。そこに楽器による伴奏が付くと、途端に音楽になります。

とはいえ、歌をなさる方ならよくわかるように、伴奏者を見つけたり依頼したりするのは簡単ではありません。手間がかかるしお金もかかるし打合せのスケジュール調整なども「相手があってのこと」なので気を遣う。

それが一人でさらっとできるとなれば、いくつもの気がかりが一発で解決してしまいます。

ステキな趣味もできる。

「しゃべり」は趣味にはなりにくいでしょうが、「音楽」となると一生ものの趣味になります。すでに多趣味な方にはニーズがないかもしれませんが、「手を広げる」のではなく「すでに取り組んでいる活動を掘り下げたところにある活動」であれば、「スピーチ」「プレゼンテーション」「会話」などにもプラスの相乗効果がある、一石二鳥の趣味になります。

しかも、一生にわたり質的に年々高まっていく趣味になりうる。

「昨日ハードに声を出して嗄声ぎみだから、今日は発声練習をセーブしないと」「風邪ぎみで声が出ない」というタイミングなら、伴奏のほうを丁寧に練習すればいい。

そもそも弾き歌いをするのは、音楽をなさる方の中でもごく少数なので、楽器やジャンルによっては「世界に数人しかいない活動」にもなる可能性があります。たとえば「アコーディオンを弾きながらナポリターナを歌う」人は、全国でも数名もいません。

誰にとっても、プロの演奏家にとっても、極めてハードルが高い弾き歌い。しかしすでに発声トレーニングをしているあなたにとっては、現状ですでにハードルが低くなっています。つまり、あなた向きなのです。

やりがいがあると思いませんか?


●弾ける楽器がないなら

では、あなたの弾き歌いスタイルを探してみましょう。

あなたの歌のパートナーになりそうな楽器は、何を思いつきますか?

まずは自分が弾ける、馴染みのある楽器から検討していきましょう。

ピアノ? いいですねえ。

アコーディオン? 素敵です。

バイオリン? 顎で楽器を支えるから、歌にとって有利とはいえませんが、工夫すればできるかもしれません。

多くの人がやっていないスタイルほど、やりがいがありますね。

打楽器? おもしろいかもしれない。メロディーや和音の助けにはなりませんが、プリミティブな音楽の雰囲気が出せそう。

歌のパートナーなので、管楽器は難しそうですね。ハーモニカや鍵盤ハーモニカなど、口を使う楽器も弾き歌いの伴奏には不向きといえます。

ギター?

最適でしょうね。ガットギター、フォークギター、ウクレレ、マンドリン等など、ギター型の楽器は弾き歌いには最も適しています。

フォークソングをアコースティックギターで弾き語り、というのはごく自然なスタイルですね。

弾ける楽器が今のところないとしたら、ギターがお勧めです。簡単なコードをいくつか覚えれば、簡単な伴奏ならすぐにできます。

ほかにも、ハープとかベースとか三味線とか大正琴とか、弾き歌いを試してみたい楽器を思いつくかもしれません。

何か思いついたら、「声のサロン」のレッスンのときにでも話を聞かせてくださいね。楽しみにしています。


●歌うジャンルは?

歌うジャンルは、何にしましょうか。

「弾き歌い」というスタイルがそもそも少数派なのだから、堅苦しく考えることはありません。

ボタン式アコーディオンだからフレンチポップスだろうとか、三味線だから日本の歌を歌わなければならないとか、そんな決まりはありません。

「声のサロン」で発声トレーニングをしているので、まずはレッスンで取り上げている歌に挑戦するのがスムーズかな、と思います。

ナポリターナ、イタリア古典歌曲、クリスマスソング、日本の唱歌など、レッスンで歌った中から好きな歌を選んでみるといいでしょう。

そのうち、あなたに合ったスタイルに育っていきますよ。

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新潟市で共鳴発声法の話し方レッスン
ウェブ:https://wsi-net.org/
メール:tenor.saito@gmail.com
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