ウクレレ弾き歌い(弾き語り)のススメ

●せっかく発声トレーニングをしているのだから弾き歌い

「声のサロン」で発声トレーニングをしていると、声が楽に出るようになってきます。

話し声を良くしたいとレッスンを受け始めた方が、初めのうちは「歌は下手だから歌いたくない」「恥ずかしくてとてもとても」なんて言っていたくせに、良い声が気持ちよく出るようになってくると、ハマる。

数年でコンサートホールのステージに立つほどになるのだから、発声や歌にはスゴイ魅力があるのですね。

そんな段階を迎えた方にオススメしたいのが、「弾き歌い」(ひきうたい)です。中でも「ウクレレの弾き歌い」はオススメです。

「弾き唄い」と書かれることもあります。「弾き語り」という言葉もありますね。厳密な区別があるわけではなさそうですが、ざっくり見ると、クラシック音楽では「弾き歌い」、ポピュラー音楽では「弾き語り」、日本の長唄などで「弾き唄い」が使われているケースが多いようです。

ここではジャンルや楽器を区別せず、「歌唱と伴奏の分担をしないで,同一人が伴奏楽器を弾きながら歌を歌うこと」の意味で「弾き歌い」を使うことにします。

せっかく発声トレーニングをするなら、コツを覚えてぜひ「弾き歌い」に挑戦しましょう。


●弾き歌いのメリット(魅力)とは

弾き歌いには、メリットがたくさんあります。

無伴奏(アカペラ)で歌うのは難しいですね。音程が安定しにくい、粗が目立つ、音楽的になりにくい、等など。そこに楽器による伴奏が付くと、途端に音楽になります。

とはいえ、歌をなさる方ならよくわかるように、伴奏者を見つけたり依頼したりするのは簡単ではありません。手間がかかるしお金もかかるし打合せのスケジュール調整なども「相手があってのこと」なので気を遣う。

それが一人でさらっとできるとなれば、いくつもの気がかりが一発で解決してしまいます。

ステキな趣味もできる。

「しゃべり」は趣味にはなりにくいでしょうが、「音楽」となると一生ものの趣味になります。すでに多趣味な方にはニーズがないかもしれませんが、「手を広げる」のではなく「すでに取り組んでいる活動を掘り下げたところにある活動」であれば、「スピーチ」「プレゼンテーション」「会話」などにもプラスの相乗効果がある、一石二鳥の趣味になります。

しかも、一生にわたり質的に年々高まっていく趣味になりうる。

「昨日ハードに声を出して嗄声ぎみだから、今日は発声練習をセーブしないと」「風邪ぎみで声が出ない」というタイミングなら、伴奏のほうを丁寧に練習すればいい。

そもそも弾き歌いをするのは、音楽をなさる方の中でもごく少数なので、楽器やジャンルによっては「世界に数人しかいない活動」にもなる可能性があります。たとえば「アコーディオンを弾きながらナポリターナを歌う」人は、全国でも数名もいません。

誰にとっても、プロの演奏家にとっても、極めてハードルが高い弾き歌い。しかしすでに発声トレーニングをしているあなたにとっては、現状ですでにハードルが低くなっています。つまり、あなた向きなのです。

やりがいがあると思いませんか?


●弾ける楽器がないなら

では、あなたの弾き歌いスタイルを探してみましょう。

あなたの歌のパートナーになりそうな楽器は、何を思いつきますか?

まずは自分が弾ける、馴染みのある楽器から検討していきましょう。

ピアノ? いいですねえ。

アコーディオン? 素敵です。

バイオリン? 顎で楽器を支えるから、歌にとって有利とはいえませんが、工夫すればできるかもしれません。

多くの人がやっていないスタイルほど、やりがいがありますね。

打楽器? おもしろいかもしれない。メロディーや和音の助けにはなりませんが、プリミティブな音楽の雰囲気が出せそう。

歌のパートナーなので、管楽器は難しそうですね。ハーモニカや鍵盤ハーモニカなど、口を使う楽器も弾き歌いの伴奏には不向きといえます。

ギター?

最適でしょうね。ガットギター、フォークギター、ウクレレ、マンドリン等など、ギター型の楽器は弾き歌いには最も適しています。

新潟市にいらっしゃるなら、さしずめウクレレ教室と化した「声のサロン」でウクレレ弾き歌い(弾き語り)をマスターするのがオススメです。

フォークソングをアコースティックギターで弾き語り、というのはごく自然なスタイルですね。

弾ける楽器が今のところないとしたら、ギターがお勧めです。簡単なコードをいくつか覚えれば、コツだとか方法だとかこだわらずに、簡単な伴奏ならすぐにできます。

ほかにも、ハープとかベースとか三味線とか大正琴とか、弾き歌いを試してみたい楽器を思いつくかもしれません。

何か思いついたら、「声のサロン」のレッスンのときにでも話を聞かせてくださいね。楽しみにしています。


●歌うジャンルは?

歌うジャンルは、何にしましょうか。

「弾き歌い」というスタイルがそもそも少数派なのだから、堅苦しく考えることはありません。

ボタン式アコーディオンだからフレンチポップスだろうとか、三味線だから日本の歌を歌わなければならないとか、そんな決まりはありません。

「声のサロン」で発声トレーニングをしているので、まずはレッスンで取り上げている歌に挑戦するのがスムーズかな、と思います。

ナポリターナ、イタリア古典歌曲、クリスマスソング、日本の唱歌など、レッスンで歌った中から好きな歌を選んでみるといいでしょう。

そのうち、あなたに合ったスタイルに育っていきますよ。


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弾き歌いは「声がメイン」

●弾き歌いに驚きの反応

ここのところ、「弾き歌い」について話す機会があって、このサイトでも取り上げたら、予想以上の反響がありました。

弾き歌いなんてマニアックな活動には、特別に熱心な会員のほか、一部のマニアぐらいしか反応しないだろうと予想していたのです。

ところが、楽器の選択に関する相談メールがすぐに何通か届いただけでなく、「声のサロン」会員ではない方々からもご相談をいただいたりして、関心の高さに驚きました。

そこで今日は、「弾き歌い」についてもう少し掘り下げてお話しします。楽器の選び方や今後の練習の参考にしていただけたら幸いです。


●楽器と歌はどっちがメイン?

「弾き歌い」は、文字通り「楽器を弾きながら、歌う」わけですが、歌と楽器はどちらがメインだと思いますか?

「そんなのは演奏者によるのでは?」と思うでしょうか。まあ確かにそのとおりで、決まりなどないのだから演奏者が自分で決めたらいいのですが、あなたに「声のサロン」(あるいは音色塾)としてあなたにお勧めするスタイルとしては、メインが決まっています。

「歌がメイン」です。

発声トレーニングの一つの展開として「弾き歌い」を取り入れるわけだから、歌が優先と考えるのは自然かもしれませんが、それだけでなく、演奏の形態として「逆では格好がつかない」実態があるからです。

先日、ある演奏家がこんな話をしてくれました。

彼は楽器をソロで演奏することが多いのですが、あるコンサートで「新たなスタイルを模索して」「パフォーマンスの幅を広げて喜んでもらおう」として、楽器を弾きながら歌を入れてみたのだそうです。

1曲だけ弾き歌いをしたわけですね。

すると(切ない話なのですが)帰り際に会場の主催者から「次回は歌は無しでお願いできますか」と申し訳なさそうに頼まれてしまった。

それだけでなく、後日馴染みのお客さんから「歌はなかなか、習わないと難しいよね」と言われ、早まったことをしたと悟ったそうです。

歌(人の声)は存在感がたいへん大きいので、トレーニングしていない状態で「気軽にちょっと入れてみる」ようなものではないんですよね。

喩えるなら、カレーみたいなものでしょうか。鍋でもチャーハンでもピッツァでも、カレーを入れたら「カレー味!」にしかならない。カレーは隠し味にはならない。ほかでリカバリーが効かなくなる。

実はこのようなエピソードは、彼だけでなく、ほかにも複数の演奏家から聞いたことがあります。

楽器を弾きながら試しに声を出してみたら、「歌わなくてもいいんじゃないですか?」「楽器だけのほうが断然イイ」と、なんだかよくわからない感想をもらった話。

ライブ会場に来ていた先生(楽器を教わった先生)から、「なぜ歌った?」「もったいない」と叱られた話。

歌と楽器が同時にある場合、「歌の存在感が勝つ」ので、しっかりした発声でうまく歌わないと、全体を台無しにしてしまう可能性があるんですね。


●歌に楽器を添えるのはOK

ところがです。逆はなぜか、うまくいく。歌手が楽器をたわむれに加えるのは、たいへん好意的に受け入れてもらえるようです。

歌手がなんとなく思いつきで、ほんの数日だけ見よう見まねでコードを覚えただけのギターを掻き鳴らしながら、いつものように歌ったら、「いいですね~」「なんだか新鮮ですね」と喜ばれた。

ハンド(サンド)シェイカーでチャッチャッとリズムを刻みながら歌ったら、「リズムが加わるだけでイキイキする」「楽しかった」と褒められた。

つまり、もともと歌で形になっていたところに楽器が加わるのは、たとえ楽器の技術が高くなくても、うまくまとまりやすい。

楽器だけで形になっていたところに歌が加わるのは、歌の技術が高くないと、全体のまとまりや質を損ねてしまう。

だから、「歌がメイン」です。

まあ、それはそうですね。「声のサロン」は、楽器の教室ではありませんから。

だから弾き歌いは、歌のトレーニングの味付けに、軽く楽器の伴奏をつけてみる、くらいに考えるといいでしょう。

伴奏のはずの楽器にてこずって、発声トレーニングの時間が削られたのでは元も子もありませんからね。

そう考えれば、気軽でしょう?

見方を変えれば、あなたはすでに、何よりもパワフルな楽器(つまり歌)をやっているわけです。


●楽器ごとにメリットとデメリットがある

「この楽器で弾き歌いはできるでしょうか」「私の手に負えるでしょうか」と、すでにいくつかアイデアが寄せられています。

ピアノ、アコーディオン、ウクレレ、そしてなんと、琵琶。

どんな楽器も、もともと弾き歌い用に最適化して作られたわけではないので、ちょっとした共通のコツがあるだけでなく、それぞれにメリットとデメリットがあります。

まず、複数の方が挙げてくださったピアノは、完成度の高い、「楽器の王様」みたいな楽器なので、弾きこなせればすばらしいパフォーマンスになるでしょう。

「ピアノで弾けない曲はない」というくらいに、本当にすばらしい楽器ですよね。

ただし、ほかの楽器と比べて、一から始めるとしたらかなりの労力を要する、とっつきやすそうで相当難しい楽器といえます。

今までにピアノを相当弾いてきた方でないと、歌にちょこっと伴奏を加えてみる程度の感覚では済まないでしょう。ピアノのレッスンに別途通わなければならないとしたら、「発声を掘り下げる」のではなく「手を広げる」ことになってトレーニングの一点集中が削がれることにもなりかねない。

すでに弾ける方は、ピアノによる弾き歌いの弱点として「横向きになりやすい」を知っておきましょう。聞き手から見ると、演奏者が右方向を向いているスタイルになりやすいので、発声技術をしっかり高めないと、声が届きにくくなります。

共鳴発声法をしっかり身につけましょう。

アコーディオンはどうでしょうか。コードボタンを押せば和音が出るので、伴奏にはたいへん有利です。ピアノで3~4個の鍵盤を押すのと同じ和音が、ボタン1個押さえて蛇腹を動かせば出せる。

まさに伴奏のための楽器、みたいなものですね。

ただし、デメリットとしては、楽器が重い。機械みたいなものなので、重量物です。そして、値段も数十万円を覚悟しなければならないので、「とりあえず試してみる」にはハードルが高いかもしれません。

ウクレレは、小さい、軽い、和音が得意、といったメリットが実にありがたい。どこにでも持ち歩けるし、こだわらなければ安く手軽に手に入る。

ギター型の楽器として、手にしやすい選択肢といえるでしょう。

デメリットとしては、音域が狭く、ごく簡単なコードで演奏しようとすると、声域の制限がある。先日もウクレレの弾き歌いを聴かせてくれた会員が「Cを中心とする簡単なコードで弾くと、最高音がドと低く、ちょっと歌いづらい」と話していました。

まあでも、使えるコードをがんばって増やせば、共鳴の効いた良い声が出しやすい音域に移調することはできるでしょう。

ほかに、音量の問題はありますね。楽器が小さいだけに音量も限られるので、共鳴発声法を高度に身につけた人がしっかりした声を出すと、伴奏が聞こえなくなってしまいます。

そのときはアンプを使うなど電気的な助けを借りる方法がありますが、いわゆる「生音オンリーの場」では難しいこともあります。「小さい、軽い」という大きなメリットが、同時に「音が小さい」というデメリットにもなっているわけです。

といっても、コードを押さえてジャンジャン激しく掻き鳴らせば、大きめのコンサートサイズ、テナーサイズのウクレレなら結構な音量が出せます。

そして、琵琶ですが、すでに琵琶を弾きこなしているのであれば、なんとも面白い、実にユニークな弾き歌いができそうですね。

ぜひ実現していただきたいと思いますが、これから琵琶を始めるのはなかなかハードルが高そうです。楽譜がそもそも違うので、「声のサロン」で歌っているような歌の伴奏に対応するには、西洋音楽を琵琶用に記譜する手間がかかります。

それがどの程度の手間なのかは私にはわかりませんが、三味線と琴の演奏家に以前に聞いたところによれば、楽譜が異なるジャンルの楽器同士で演奏する場合のアレンジは「簡単ではない」という方と「わりと得意なんです」という方がいたので、演奏家次第なのかもしれません。

──と、このようにあらゆる楽器にメリットもあればデメリットもあるので、メリットをいかに活かし、デメリットをいかにカバーするかを工夫しながら、歌に味付けをしていきましょう。

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弾き歌いにはどんな楽器が向いているか(共鳴発声法で弾き歌い)

●弾き歌いの伴奏楽器に必要な条件とは

「弾き歌い」について立て続けに書いていますね。

今までブログに書いたことはなかったのですが、こんなに反響があるとは予想していませんでした。

弾き歌い大好き人間の私としては、「共鳴発声法で弾き歌い」をする方が増えてくれたらうれしいので、調子に乗って書きまくっています。

前回、「どんな楽器にもメリットとデメリットがある」として、候補に挙げてくださった楽器についてメリットとデメリットの両方をお話ししましたが、デメリットにも触れたせいで「オススメとはいえない」という印象を与えてしまったかもしれません。

まったくそんなことはありません。私が弾き歌いをしたことのある楽器はアコーディオンとギターとウクレレですが、どれもオススメです。一から始めるなら、ウクレレは最もオススメです。

とはいえ確かに、どんな楽器でも良いわけではなく、楽器の特性によっては弾き歌いの伴奏に向く向かないはあります。

今日は「弾き歌いの伴奏楽器に必要な条件」について考えてみましょう。

だいたい次の条件が揃うと、弾き歌いに有利かなと思います。必ずしも全部が揃わなくても、いくつか満たせば弾き歌いができるのではないでしょうか。

①和音が出せる
②楽に弾ける
③リズムが刻める

一つずつ見ていきましょう。


●和音が出せる

やはり伴奏をするからには、和音がほしいですね。

ピアノやギターのように和音が得意な楽器は、弾き歌い向きです。

バイオリンについて、「顎で楽器を支えるから、歌にとって有利とはいえないが、工夫すればできそう」「多くの人がやっていないスタイルほど、やりがいがある」なんて言いましたが、「和音が苦手」という特性ゆえに、難しいのは確かでしょう。

バイオリンも重音といって2音ないし3音を同時に鳴らすことはできますが、得意とはいえません。

単音でも、歌と掛け合いのような演奏はできますが、「2人でそれぞれ違うメロディーを歌う」のを一人二役するようなものなので、難易度はかなり上がります。

輪唱の一つのパートを歌い、別のパートを楽器で弾くようなイメージですから。

「和音が出せる」は、ぜひ満たしたい条件です。


●楽に弾ける

どんな楽器も本格的に取り組めば「簡単な楽器」なんて無いと思いますが、「わりと手軽」な楽器と、始めるハードルが高い楽器はありますね。

ウクレレやアコースティックギターは比較的ハードルが低く、パイプオルガンはハードルが高いでしょう。

新潟にはりゅーとぴあにすばらしいパイプオルガンがありますが、私が今から始めて数年でそこそこ弾けるようになるとは思えない。

「楽に弾ける」という、楽器をナメているような条件を挙げましたが、あくまでも「弾き歌いの伴奏楽器として」という意味です。

弾き歌いは一人二役なので、2つの役割が両方とも難し過ぎたら、厳しいでしょう。楽器に全力を尽くしてしまったら、歌えません。

演奏に要する「意識の割合」をできるだけ低く抑えられれば、弾き歌いが現実的になります。

ピアノでも、クラシック音楽を楽譜どおりに弾くには意識のかなりの割合を「持っていかれそう」ですが、簡略化してコードで押さえたら意識の割合が下がり、歌いやすくなるはずです。

ギターやウクレレは、「コードを押さえてストローク」なら、すぐに慣れるでしょう。しゃべりながらでも弾けるくらいになれば、もう弾き歌いができるレベルです。

感覚的には「3割の意識」ぐらいで気軽にさらっと弾ける状態になると、弾き歌いが楽に、楽しくなります。


●リズムが刻める

リズムを刻むのが得意な楽器と、そうでもない楽器があります。

歌の伴奏には、リズムを出せるほうが役に立ち、しっくりきます。

和音もメロディーもない打楽器でも、歌に合わせてリズムを刻むだけで、なんとなく馴染むのは、やはり音楽にはリズムが大事だからです。

リズムは「音楽の3要素」の1つですからね(残りの2つはメロディーと和音)。

バイオリンや二胡などの擦弦楽器(弓などで弦をこすって鳴らす楽器)は、リズムは苦手ですね。弓を跳ねるような奏法で可能ではありますが、アタックが弱いのでリズムが明瞭になりにくい。

ギターのような撥弦楽器(弦をはじいて鳴らす楽器)は、アタックがしっかり出せるので、リズムは得意です。ストロークでチャッチャッと刻んだり、ボディを指で叩いたりすれば、もうほとんどリズム楽器です。

ピアノもリズムは余裕で刻めます(ピアノってスゴイ楽器ですね)。


●歌は共鳴発声法で

ざっくりですがこうして分析・検討してみると、ピアノとギター(ウクレレ含む)が弾き歌い(弾き語り)に多く使われてきた理由がわかりますね。

実際、ピアノ、ギター、ウクレレは、弾き歌いがしやすい三大楽器で、弾き歌いをしている人口は多い。

ストリートで弾き語りをしている人はたいていギターですね。

見方を変えれば「どこにでもある、ありふれたスタイル」ともいえる。

「だとしたら面白みがない」と感じますか?

でも、ご心配なく。あなたの弾き歌いが「ありふれたスタイル」にならない理由がちゃんとあるからです。

それは、「共鳴発声法」。

日本発声協会も採用するこの発声法を習っているあなたは、声が違います。

マイクなしで通るしっかりした発声で、生の声で、しっかり歌いながら弾き歌いをする人は、きわめて少数しかいません。

ピアノが弾ける人は世の中に大勢います。ギターの達人も大勢いる。どうやって弾いているのか間近で見てもわからないような超絶技巧の持ち主も、何人も知っています。

しかし、「発声」は別。

あなたは発声トレーニングで日に日に声の質を、声の価値を高めています。

「声のサロン」「音色塾」が勧める弾き歌いなのだから、声を大切にしたスタイルです。

先日、「楽器の演奏家がコンサートで、たわむれに歌を混ぜたら、しくじった」ケースを紹介しましたね。発声は自分の体を楽器にして、しかも使いこなさなければならないので、楽器店に並んでいるような、すでに出来上がっている楽器とは違います。

ちゃんとトレーニングして、技術を身につけて、体も作らないと、たとえば「ちょっと高い音になると、顔を歪めて叫ぶような調子になる」「演奏効果としてではなく、出せないからという理由で裏声に逃がし、流れの断絶が起こる」といった弾き語りになってしまいます。

あなたは共鳴発声法で、しっかり歌うのだから、それだけでもう「どこにでもある、ありふれたスタイル」ではありません。

すでに弾き歌いを始めた方は、「発声技術の向上によって、弾き歌いを質的に高めていく」のがいいでしょう。

せっかく時間をかけて取り組んでいくのだから、難しいけれど年々クオリティが高まっていくような、素敵な弾き歌いをしていきましょうね。

さあ、始めますよ。

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弾き歌い用にウクレレかギターを手に入れよう

●ウクレレかギターを手に入れよう

みなさん動きが早いですね。

「ウクレレはどんなのを買ったらいいですか」「クラシックギターを買うとしたら、いくらぐらいのがいいでしょうか」といったお問合せをいただいています。

弾き歌いについて記事を書いてきて、実際に始めてみようと動き出そうとしている方には楽器の選び方について僭越ながらアドバイスしようかと思っていたら、中には「ウクレレ買いました!」なんて方もいて、ビックリ。

早い!

そこで、「歌をメインとする弾き歌いのお供」としてのウクレレ、ギターの選び方についてお話ししますね。

すでに購入済みの方は、お手元の楽器と食い違うようなことが書いてあっても、ご心配なく。大事なのは「とりあえず始める」ことであって、「始める」ことに決めたのであれば、あとはなんとでもなります。


●ウクレレの選び方

さて、まずはウクレレから。

ソプラノ(最も一般的)またはコンサート(少し大きめ)というサイズのウクレレで、安いものをまずは手に入れましょう。

「安い」というのが難しいですね。自分の中に基準がないと、5千円が安いのか、5万円が安いのか、わからない。

「いやいや、5万円は高いでしょ」と言いたいけれど、楽器ならそのくらいは普通なのかもしれないから怖いんですよね。

ご心配なく。数千円のウクレレで十分です。コンサートウクレレでも7千円、8千円くらいの楽器がいくらでもあります。

楽器店で見たり触ったりして、どうしても気に入ってしまったら、1万8千円くらいまでなら出してもいいかな。でも、これから初めてウクレレを始めるというのに、15万円なんて楽器は検討しないようにしましょう。

やっぱり楽器ですから、良いものは良いんです。良い音がするし、長く鳴る。だから、楽器屋さんも「いや~、やっぱ良いものは良いっすわ~」と高い楽器を並べてくれたりする。鳴らして聴き比べると、「確かに違いますね」と感じて、欲しくなるかもしれない。

しかし、それはまた、仮にウクレレにどっぷりハマって、コレクションでも始めたくなったり、一生のお付き合いをする楽器を思いきって手に入れたくなってからでいいではありませんか。

それより、「せっかく買うならちょっと良いものがほしいから、また今度にしよう」と決断を先送りにするほうがもったいない。

「なにはともあれ、とりあえず始める」のがいい。私としては、ウクレレの弾き歌いに挑戦したいのに楽器の入手に躊躇している方には、「どれでも好きなウクレレを一本持っていっていいですよ」と差し上げてもいいくらいの気持ちなんです。

気持ちは。

でもそうなるとレッスンで使う楽器が無くなってしまうから、なんとか自前で用意してください。

数千円でOKと聞いて、少しは安心しましたか?

ちなみに、値段以外の要素としてペグに触れますと、「ギアペグ」タイプのものがオススメです。ペグとは、弦を巻いたり緩めたりしてチューニングする部品のことです。

ギアペグとは、歯車が付いているタイプで、裏から見ると歯車が見えるのですぐにわかります。外見的な特徴としては、ヘッドの部分からつまみが横に飛び出している。

これに対して、もともとはウクレレのペグといえば「ストレートペグ」でした。ギアが付いてない、つまみを回した分だけダイレクトに弦が巻かれるタイプで、バイオリンと同じですね。

このタイプはチューニングが難しいんです。ちょっと回すだけで音がグンと高くなったり低くなったり。ペグ自体が固まったり緩んだりして、ドライバーが必要になったりもします。

ストレートペグは、つまみが横ではなく裏に飛び出しているので、前から見たときにスッキリしていてイイですね。また、金属の部品が少ない分、軽い。ウクレレの魅力の一つが「小さくて軽い」ことなので、ストレートペグのほうが「ウクレレらしい」スタイルだとは思います。

ペグははっきり言って「好み」ではありますが、しかしこれから始める方にとって、チューニングの簡単さ、正確さはそんな魅力を補って余りあるメリットです。

チューニングについてはまた機会を改めてお話ししようと思っていますが、「迷ったらギアペグ」がいいでしょう。


●ギターの選び方

続いて、ギターです。

弾き歌いのギターとしては、アコースティックギター(フォークギター、鉄弦ギター、アコギ)と、クラシックギター(ガットギター)が候補になるでしょう。

本来の「アコースティック」は「音響的な」→「電気的な装置を使わない」という意味なので、クラシックギターもアコースティックなのですが、「アコースティックギター」というと、スチール弦を使うフォークギターを指すのが今は一般的です。

さて、ではどんなギターをお勧めしたいかというと、「小さめのクラシックギター」です。

少しギターに触れたことのある方ほど、「クラシックギターは格調高くて、ちょっととっつきにくい」「アコギのほうが気軽にジャカジャカ鳴らせる」と感じているのではないでしょうか。

確かにそのとおりですね。街で「ギターで弾き語り」をしている人はたいていアコースティックギターです。

シャーン、ジャーンと鳴るあの感じ、音の伸び、そして音量。コードを押さえて掻き鳴らすだけで、なんとなく格好がつく。私も学生時代はもっぱらアコースティックギターを弾いていました。

ただ、「あきらめて手離す人が多い」のもまた、アコースティックギターの特徴ではないでしょうか。

「簡単なコードを押さえてジャカジャカ」のレベルで物足りなくなり、次のレベルを模索したときに、途端に難易度が急上昇するのが、アコースティックギターなんですよね。

そして、指が痛い。これは大きいと思います。弦の張りが強いくせに細いので、左手の指が切れそうになる。そして指先がタコのように硬くなる。

「早くもコードFのセーハで人差し指の痛みに耐えきれず挫折」というケースもめずらしくないようですよ。ということは、「わずか数日」でしょう。

手や指への負担は小さいほうがいいですよね。歌がメインなのだから、指が痛い、手が疲れた、楽器が重い……といった余計な要素はできるだけ無くしておきたい。

すでにアコギに馴染んでいる方はともかく、これからギターに触る方のための「弾き歌いのお供に末永く付き合っていきたいギター」としては、「小さめのクラシックギター」にローテンションの弦を張って弾くスタイルがオススメです。

優しくて(簡単という意味ではありませんが)、やわらかくて、体が楽です。


●ミニギターという弾き歌いのベストパートナー

ギターは大きいので、ウクレレよりは値段が高くなります。

それでも今回の用途では2万円以内で探せるといいですね。私が初めて買ってもらったアコースティックギターが1万6千円ぐらいだった気がします。

ギターをソロで演奏していこうと思うなら、もう少し高いのをと勧められるかもしれません。ギター教室で先生に尋ねたら、「初めはこのくらいから」とたぶん5万円ぐらいのギターを紹介されるでしょう。

ウクレレと同じで、楽器だから良いものは鳴りが違うのは確かです。だからこそキリがないし、踏ん切りがつかないのはもったいないので、とにかく手に入れてスタートしてしまうのがいい。

先ほど「小さめのクラシックギター」と書きましたが、もう少し手がかりになる話をしておきます。

弦長480mmとか580mmといったサイズのクラシックギターがあります(標準は650mm)。「ミニギター」「ショートスケールギター」といった言葉で楽器店に問い合わせれば、きっと見つかります。

子供用として成長に合わせて複数のサイズが用意されたわけですが、大人でも体格や好み、用途に合わせてこういったギターを好んで使っている方が結構います。

見た感じとしては、480mm(1/4サイズ)はすごく小さくて(このサイズ感が妙に好き)、パッと見「おお、小さい」とわかります。

580mm(3/4サイズ)は標準サイズより一回り小ぶりかな、という感じ。ギターを見慣れていない方はたぶん気づかない。でも並べて比べると「やっぱり小さいんだな」とわかる。

その中間に530mm(1/2サイズ)というのもあります。

私はアリア(Aria。メーカー名です)の480mmスケールを初めて見たとき、「なんだ、この素敵な楽器は!」と一目惚れしました。小型なのにギターとしての機能がちゃんと揃っている。ギターに限らず、精巧なミニチュアって「ちゃんとドアが開くミニカー」みたいな魅力があって、なんかイイんですよね。

ただ、小さい楽器ほど、チューニングは甘く(不正確に)なります。フレット(弦に対して直角にたくさん並んでいる金属の棒)の間隔も狭くなるので、指が窮屈になります。

また、「小さいほど軽くて便利」というわけにはいかず、体格に対してあまり小さい楽器は安定せず、良い姿勢が保ちにくいので、フォームに工夫と注意が要ります。

480mmに一目惚れしたと言いましたが、使いこなせるのは小柄な女性でしょう。私は480mmスケールのアリアが大好きでよくいじりますが、「楽に弾ける」のは580mmスケールのギターです。

高い楽器に手を出さない姿勢には、「気軽に何本か所有して試していける」メリットがあると思います。

いきなり思いきって10万円弱ぐらいの楽器を買って「私はこれを一生のパートナーとするんだ」と誓ったとしたら、「もう少し小さい楽器がほしかったのに」「もう少し大きい楽器も試してみたい」と思っても、もう身動きが取れないではありませんか。

「3年ぐらい弾いたら、また次のギターを考える」「同じギターを買い足してもいいかな」くらいの気軽さで(実際には次のギターなんて買わなくていいんですよ)、小さめでしっくりくるものを手に入れてみてください。

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「ウクレレとギター、オススメの教本はありますか?」(弾き歌い)

●オススメの教本は?

ウクレレを初めて手にした方から、「オススメの教本はありますか」とご質問をいただきました。

どんな教本でも一通りの基本は押さえてあります。適当にピンときたものを買っていいと思いますよ。

ウクレレのソロ演奏をバリバリやれるようになりたい、というなら吟味したほうがいいでしょうけれど、「歌をメインとする弾き歌いのお供」ですから、「この教本にしか書いていないウクレレの奏法テクニックが必要」なんてことはありません。

1冊ご紹介しておきますが、すでに何か購入済みであれば、新しく買い直さなくても結構ですよ。ただ、声のサロンや音色塾の会員で「レッスンでするとおりに正確にみっちりやりたい」という方は、持っていて損はないでしょう。

『メロディ→伴奏→ソロの3ステップ方式でソロウクレレを誰でも弾けるようになる本』(佐藤 雅也 著/リットーミュージック・ムック)



●ギターの教本は……

ギターの教本にも、良いのがあります。

『これで弾ける クラシック・ギター奏法マスター【初級編】』(平倉 信行 著/ドレミ楽譜出版社)

先ほど確認したらすでに絶版になっているようでガッカリしかけましたが、いろいろなところでまだ手に入るようなので、こちらをオススメとしておきます。

●ただし「弾き歌いの教本」ではありません

ただし、ウクレレもギターも「弾き歌いの教本」ではありません。

軽い「弾き語り」用なら、J-POPなどの楽譜がいくらでもあるのですが、あなたに挑戦していただきたいのはそういうものではなく、しっかりした発声(共鳴発声法)で歌う「弾き歌い」です。

だから、教本はないのです。

以前の記事で、
「楽器やジャンルによっては『世界に数人しかいない活動』にもなりうる」
「たとえばアコーディオンを弾きながらナポリターナを歌う人は、全国でも数名もいない」
とお話ししましたね。

あなたが取り組むのはそういう活動です。教本などあるわけがありません。

そんな稀で難しい活動のための「パーツ」として、各楽器の基本的なテクニックを身につけるための教本だと思ってください。

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ウクレレとギターのチューニング(弾き歌い)

●チューニングはできるようになりましたか?

ウクレレかギターを手に入れて弾き歌いへの挑戦を始めたあなた、楽器のチューニングはできるようになりましたか?

今は電子チューナーという便利なものがありますが、チューナー無しでもチューニングができるようになったほうがいいですよ。

その理由について今日はお話しします。

これだけ電子チューナーが普及し、プロの演奏家がステージで使っている(楽器にくっつけたまま演奏している)シーンすら目にする今、チューナーの使用について口やかましく言う指導者がだんだん減ってきているのは確かでしょう。

しかしそれでも、従来のような「耳でのチューニング」を支持する指導者は多くいて、語る理由もいちいち納得できるものばかりです。

まず、アコースティックな(電気を使わない)楽器を演奏するのに、電気の助けがないとチューニングできない、という状態に抵抗感や疑問のある方は多いようです。

ある先生は、お弟子さんの発表会のエピソードを話してくれました。ステージに出てから調律がおかしいのに気づいたお弟子さんが、チューナーがないとチューニングができないので、ステージから下がって先生に「お願いします」と楽器を手渡したのだそうです。

普段、電子チューナーの使用について特にコメントしたことのなかった先生は、その日から「チューナー無しでのチューニング」の練習を全員にさせたといいます。

また、別の生徒さんは、発表会などの特別なシーンではありませんが、普段の練習時にチューナーの電池切れのせいでチューニングができなくなって、「こんなちっぽけな道具一個のせいで、楽器が弾けなくなるとは」とショックを受けたという。

さらに別の生徒さんは、レッスン日に「チューナーを忘れた」と先生に伝えたら、「大丈夫、大丈夫」とピアノを鳴らしてくれたのに、ピアノの音を聞きながらのチューニングがまったくできなかったそうです。

いつもはチューナーの画面に表示される記号を便りにチューニングしているので、耳で音を聞いても音が合っているのかどうか判断できなかったというのです。

この状態について、「音を耳でなく目で判断する……それは音楽をやっていると言えますか?」と苦言を呈した指揮者もいました。

確かにそうだなあ、と私も思います。「A(ラ)というのは、チューナーを近づけたときにAと表示される音です」では、なんだか音楽っぽくない。

電子チューナーを使うべきではないなんて言いませんが、少なくとも、チューナー無しで「も」チューニングができるようになりましょう。

楽しい弾き歌いへの第一歩です。

なにより、チューナーを使わずにサクッとチューニングできる自分になったら、楽器を自由に扱っている感覚が強まって、楽しいではありませんか。


●1オクターブ間違えて弦を切るミス

具体的なチューニングの方法は、前回の記事でご紹介した教本に載っているので、ここでは省きます。

気をつけたいのは、1オクターブ間違えて音を高くしすぎて、弦を切ってしまうミス。

私もアコースティックギターでやったことがあります。音高を1オクターブ間違えるというのは、はっきり言ってショックで、軽く自信喪失しますが、撥弦楽器は勘違いしやすい気がします(と言い訳)。

バイオリンの調律で1オクターブ勘違いなんて絶対にしないのに、アコーディオンでも遠く離れたところにある音と認識できるのに、音の性質って不思議です。

実はウクレレでも、弦を張り替えたときに「ん、まだぜんぜん低い」とペグをぐいんぐいん巻き続け、弦のテンション(張りの強さ)が異常にピンピンになってきて、「とっくに正しい音を通りすぎていた」と気づいたことがありました。

このミスが起こりうるのは、弦の張り替えのときです。

①隣の弦を頼りにざっくり合わせる
②弦のテンションを手で確かめながら音を上げていく

この2つの工夫で「新品の弦をいきなり切る」悲しい事故は防げます。

特に①については、いつも弦が張ってあるときは掃除が行き届かない部分を張り替え時に徹底的に磨きたくなって、すべての弦を外して裸状態にしたくなりますが、面倒でも一本ずつ外して、もともと張ってある隣の弦を頼りに近い音まで合わせてから次の弦の交換に移っていけば、勘違いのしようがありません。


●長めに鳴らそう

もうひとつ、チューニングのコツをお伝えしますと、音は長めに伸ばしながら、よく聞きましょう。

たとえば、5フレットを押さえて、次の開放弦と合わせるとき、同時に、あるいは順に鳴らして、長く伸びている音を聞きながら合わせます。

2つの音をピン、ピン、ピンとせわしなく繰り返すのではなく、長く聞く。

出したそばから音量が小さくなっていく「減衰音」の楽器なので、「大きい音でしっかり聞きたい」とばかりにピンピンとやりたくなるのもわかりますが、伸びている音の響きや変化をよく聞きましょう。

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ドレミファソラシドを弾いてみよう(ウクレレの弾き歌い)

●ウクレレのドレミファソラシド

チューニングができたら、音を出してみましょう。

ウクレレは弦が少ないので、入り口となる基本コードは簡単です。教本を見ながら「C」のコードを押さえてみると、「えっ、これだけ!?」と驚くくらい簡単。

1弦の3フレットを薬指で押さえて、残りの弦はすべて開放(押さえない)で、親指で上からジャラン。これで「C」が鳴ります。

簡単ですね~。

ほかに、「F」と「G7」ぐらい覚えれば、もう1曲弾ける。

ところで、1弦の3フレットを押さえて「C」を鳴らしたとき、何の音が鳴っているか、わかりますか?

答えは「ドレミ」です。いかにも基本、という感じですね。

では、もう一度「C」をゆっくり鳴らしながら、確認していきましょう。1弦の3フレットを薬指で押さえていますね。この状態で、上から親指でポロロン。

さっきは「ジャラン」だったのに、今度は「ポロロン」。1音ずつゆっくり鳴らしてみてください。

上からということは、4弦から3弦、2弦、1弦の順に鳴ります。

鳴る順に「何の音か」が言えるかどうか。

答えは、4弦が「ソ」、3弦が「ド」、2弦が「ミ」、1弦が「ド」。確かに「ドミソ」の組合せになっていますね。

この「鳴っている音」の確認が自力でできるようになりましょう。

そのために、今日は「ドレミファソラシド」を弾いてみます。


●3弦の開放からスタート

ウクレレの弦は上(4弦)から「ソドミラ」なので、3弦が「ド」ですね。

「ウクレレのチューニングはソドミラ」なんてかたまりで言われることもあります(ギターはミラレソシミ)。なんか変ですね。

弦の名称は下から1弦、2弦、3弦、4弦なので、その順に「ラミドソ」と言われたり、コードフォームの説明に「3000」なんて書かれたりもします(1弦だけ3フレットを押さえていて、あとは開放だから0)。

なのに「ソドミラ」という「4弦のほうから呼ぶ言い方」まで混在していたら、なんだか混乱しそう。

まあでも、上からジャランと鳴らすと4弦から順に鳴るので、不自然でもないでしょう。

では、ドレミファソラシドいきますよ。

まず、親指で3弦だけ開放(何も押さえない)でポーンと鳴らしてみましょう。

これがスタートの「ド」です。

では、次に1弦の3フレットを薬指で押さえて、1弦だけポーンと鳴らしてみましょう。

これが最後の「ド」です。

これだけ確認すれば、あとは耳を頼りにドレミファソラシドが弾けますか?

耳が頼りないときのために説明しますと、ウクレレやギターは「1フレットで半音」なので、1音上の音を出すには2フレッド分上がる必要があります。

「ミファ」や「シド」のように半音上がりたいときは、1フレット分上がります。

試行錯誤しながら、ドレミファソラシドにたどり着けるまでやってみてください。


●答え合わせ

では、答え合わせをします。

指使いも基本を示しますが、「何弦の何フレット」が合っていれば、どの指で押さえてもちゃんとドレミファソラシドが鳴ります。

ド……3弦の開放(0)
レ……3弦の2フレット(中指)
ミ……2弦の開放(0)
ファ…2弦の1フレット(人差し指)
ソ……2弦の3フレット(薬指)
ラ……1弦の開放(0)
シ……1弦の2フレット(中指)
ド……1弦の3フレット(薬指)

こんな感じで弾けていれば、OKです。右手は親指で1音ずつポロポロと鳴らしていきます。

下からドレミファソラシドが弾けたら、そのままドシラソファミレドと下降してみましょう。

スラスラ弾けると、なんだかこれだけで「ウクレレを弾いている」気分になりますね。

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仕事の評価を高める「文章構成」「話の組み立て方」の能力

●なぜか仕事の評価が低い人の共通点とは

ご一緒くださる方はもうご存じのとおり、紅茶のお茶会(新潟市)で「英国といえば、コレ!」のコーナーに出演します。

英国に関するネタの中でも、「日本人にはあまり馴染みがなくても、英国人にとっては当たり前」というネタをご紹介するコーナーです。

わずか15分程度の短いコーナーですが、こうして言葉のトレーニングをしているあなたには、英国ネタとしてだけでなく、言葉のレッスンとしても聞いていていただきたいと思っています。

「文章構成」「話の組み立て方」レッスンです。

今、「言葉の調律」を進めていますね(ことば学講座)。

「単語」レベルで言葉を意識しているタイミングが多いでしょう。「この単語を、この単語に置き換える」という具合に。

その単語が浮かんでくるもとにある「考え方」が重要なのですが、今は「出てきた言葉」に注目して、自分の言葉に「気づく」訓練をしている段階です。

しかし、仕事で言葉を使う場合、単語の置き換えですべて片付くかというと、そう簡単にはいきません。

「全体像」や「流れ」を意識した「文章構成」の仕方が大事です。

これは「組み立て方」であり、「パーツの並べ方」ともいえる。

仕事での評価がなかなか上がらない人は、「文章構成」が苦手です。「流れ」を作ることができないのです。

日本人は概して、構造的な捉え方、組み立て方が苦手といわれています。ディテールにこだわったり、職人的に徹底的にやるのは得意なのに、時間を味方につけた「積み重ね」が苦手で、せっかくの成果も一代限りで終わってしまう。

せっかく取り組むなら、着実に積み重ねを続けていきたいですね。


●鳥の目と魚の目を鍛えよう

全体を見る目は「鳥の目」、流れを見る目は「魚の目」、一部だけをアップで見る目は「虫の目」と呼びます。

言葉のトレーニングでいうと、「どんな単語を使うか」は「虫の目」に相当しますね。

細かいことにこだわって、「全体の中での位置づけ」を見失ってしまうのは、「虫の目」は持っていても「鳥の目」が弱い人。

「そんなのどうでもいいだろう」「細かいことはいいんだよ」としょっちゅう叱られてしまう人は、鳥の目で見た「全体の中での重要性」を捉え損ねているかもしれません。

絵画的に全体をざっくり捉えているようでも、適切な順序に並べて話せないのは、「魚の目」が弱い人。

言葉はリニア(線的)です。流れです。

複数のことを同時に話したり書いたりできません。

良いニュースと悪いニュースがあるとして、両方とも伝えなければならないとしたら、「よし、両方を同時に伝えて中和しよう」はできないのです。

先に良いニュースから伝えて、悪いニュースは後にするか、それとも逆にするか、順序を決めなければなりません。

ビジュアルで見せたいなら、簡単ですよね。紙を左右半分に分けて、左に良いニュース、右に悪いニュースを書き並べて見せれば、相手は好きな順序で読むだけだから。

ところが、あなたが声で説明するとなったら、時間軸に沿って並べる必要がある。

これが「文章構成」です。

仕事の評価が高い人は、文章構成が、つまり話の組み立て方がうまい。

今回のお茶会は、「文章構成」「話の組み立て方」のレッスンとしてもしっかり聞いていてくださいね。

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『変な音』(夏目漱石)

●夏目漱石の短編『変な音』

共鳴のテクニックを高める朗読トレーニングに、夏目漱石の『変な音』を使いましょう。

冒頭部分をPDFファイルにしてこちらに用意したので、ダウンロードしてお使いください。

共鳴の感覚は、ある程度の高さで、ある程度の声量で長く伸ばした声であれば、捉えやすいでしょう。

ところが、普段の会話では、高さも歌ほど高くないし、声量もビンビン張り上げるわけではない。しかも、一つ一つの音が短い。

なんと、響きを捉えるための条件がことごとく厳しくなるわけです。まるで三重苦ですね。

だから、歌えばキレイに響かせられる人も、会話になった途端、なんだか響きに乏しい、生っぽい喉声になってしまいます。

でも、がっかりしないで、逆に考えましょう。「できるようになったら、多くの人にはできない特殊技能が身につく」と。

丁寧にじっくりと、時間をかけて練習するから、大丈夫です。

※声のサロンは、良い声で話せるようになる
 ボイストレーニング話し方教室です。
 日本発声協会が認定する話し方発声法の基本、
 共鳴発声法が学べます。
 平日コースと週末コースがあり、フェルマータを会場に
 月2回ずつ開催されています。

 新規に受講をご希望の方は、事務局(メイフェア)まで
 お電話(025-211-7007)ください。

 詳しくはこちらから。
    ↓
https://mf07.com/lecture.html

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話し方と言霊(ことだま)の関係とは

●言霊(ことだま)に対する適度なスタンス

日本には昔から「言霊」(ことだま)という考え方があります。

言葉が現実になる、という思想ですね。

言霊をどのくらい強く意識しているかが、話し方に影響を及ぼします。

言霊の意識が強ければ強いほど良い、というわけではありません。

ここは最も大事なところですから、正確に読んでください。

強すぎれば迷信に縛られやすくなり、地に足のついていない、非現実的な感覚の話し方になりかねない。

「4は死、9は苦」だからと4号車や9号室を飛ばして番号を振るケースはあるし、日本社会では一定の理解も得られるものの、「し」と「く」の音を含む言葉をすべて避けたくなったら、明らかに行き過ぎでしょう。

ネガティブな印象を与える言葉や文字に過敏になって、「メロスは激○した」「王様は人を○します」のような伏字を連発するかもしれません。

良い話し方、良いコミュニケーションにつながるスタンスは、もう少し精妙なバランス感覚を要します。

次の2点に気をつけて、良い話し方を目指しましょう。

1. 「言霊」的なマイナス影響に自分は過敏にならない

受験の前に「滑る」「落ちる」といった言葉を聞いて、発言者をなじるほど本気で嫌がるとしたら、過敏です。

他人の言葉に過敏に反応している暇があったら、受験にプラスになる勉強をしたほうがどれほど合格に役立つか。

「良い意味の鈍感さ」は言葉に対しても必要です。

2. ただし「聞き手の意識には影響を与える」と知って話し方に気をつける

しかし、かといって、「滑る」「落ちる」といった言葉を気にしている人に、「そんなの気にしすぎ」「気にするほうがマイナスだよ」とばかりに「落ちる、落ちる」と連呼したら、嫌がられます。

良いコミュニケーションにならず、良い関係につながらない、ということです。

こうして発声や話し方のトレーニングをしているあなたなら、「あ、そうか。言葉に対して私が過敏なのかも」と自分の姿勢を見直そうとするかもしれませんが、世の中の人々がみんなそうとは限りません。

「嫌なことをわざと言って嫌がらせをする」としか思わないでしょう。

忌み言葉も、そうですね。

あなたがいくら「結婚披露宴のスピーチで“別れる”“切れる”と言ったからって、それが原因で別れるわけがない」「お葬式で“重ね重ね”と言ったからって、それが原因でまた誰かが亡くなるわけではない」と知っていても、コミュニケーションの姿勢として、相手の感覚や価値観を尊重できるだけの余裕がほしい。

答えは場にあり、答えは相手にあり、ですからね。

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