●耳が遠くなった父との会話がスムーズに
聴力は高音から衰えます。
高音に対応する有毛細胞(音を感じ取る細胞)から先に経年劣化するためです。
耳が遠くなった高齢の方に向かって、高い声で叫んでもなかなか伝わらないのは、無理もないことなんですね。
高い声を張り上げるのは大変だし、お互いにメリットがない、ということです。
しかも、さらにこんな研究もあります。
聴こえづらくなった音に対して、脳内でアンプのように増幅する機能があり、その機能が働くと、いきなりキーンと耳に突き刺さるような感覚になる。
高齢の方が「子どもの騒ぐ声が苦手」と訴えるのは、そのせいです。
高い声は、聞きづらかったり、キンキン響いたりして、ちょうどイイ感じになりにくい、ということなんですね。
こんなメールをいただきました。
以前『声のサロン』で習った
「お年寄りは、低い声の方が聞き取りやすい」
本当にそうでした!耳が遠くなってきた80歳の父と話す時、
高めの声だと聞き返されますが、
低めを意識して話すと伝わりました。前回帰省した時は、
話をしてもなかなか伝わらず困っていたので
助かりました!
よかったですね。
「ケンカ腰みたいに声を張り上げて会話をしていたのは、なんだったんだろう」と拍子抜けなくらい、ちゃんと通じたでしょう?
もちろん、ただ声を低くしても、うなったり、タダの小声になってしまうと、聞こえたとしても心地よくない。
ちゃんと共鳴に頼った話し方で、気持ちよく話しかけたいですね。
気持ちいいコミュニケーションのためにも、しっかり発声トレーニングしましょう。
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