良い声のための最適なエネルギーの使い方(共鳴発声法)

●最適なエネルギーとは最小のエネルギー

 

お腹の使い方に関して、「必要以上に力むのではなく、最小限(最適)のエネルギーで動作する」という説明をしたところ、こんなメールが届きました。

> 仕事のやり方や人間関係なども余計な力を入れずに
> ちょうどよくエネルギーを使いたいなあと思いました。

まさにそのとおりですね。一事が万事、発声トレーニングは生活全般に応用できますね。

「人生に必要な知恵はすべて発声トレーニングから学んだ」になるかもしれません。昔そんなタイトルの本があったっけなあ。

「一を聞いて十を知る」という諺がありますが、この諺を地で行く方が「声のサロン」受講者には多いなといつも感じています。

一方、指導する立場としては、「十を教えてやっと一が伝わる」くらいのつもりで丁寧に指導にあたるのがいいのでしょう。

最適なエネルギーとは、基本的には「必要な最小のエネルギー」を意味します。

10kgのダンベルを持ち上げるのに、10kgのパワーのみ発揮するのが最適です。

9kgでは足りないので持ち上がりません。

20kgでは余分なエネルギーを使いすぎです。拮抗筋でわざと邪魔をしているような、サイドブレーキをかけっぱなしでアクセルを踏んでいるような状態ですね。

20kgのほうは「10kg分も無駄にしている」と意識しやすいのですが、9kgのほうだって「ダンベルが持ち上がらないのだから、9kg分の無駄」です。

「ちょっと足りない」のはすごくもったいない状態だと分かりますね。

やるならしっかりやらないと、「ちょっと試しにやってみる」くらいではもったいない。

発声とは違いますが、たとえば「笑顔」もそうです。あとほんの少しだけ表情筋を使えば相手にハッキリ笑顔と分かる表情になるのに、「ちょっと足りない」顔では笑顔として認識されず、「何を考えているのか分かりづらくて不気味」なんて思われてしまう。

「ちょっと足りないところまでは使っている表情筋のパワー」が無駄遣いになって、もったいない。

中途半端はもったいないんですよね。

やるなら、やる。徹底的に、やる。

──ということですね。

発声トレーニング、徹底的にやっていますか?

 

●最大のエネルギーを一点集中する

 

「できる」ようになる人は、「最大のエネルギーを一点集中」します。

「あれ? 最小のエネルギーが最適なのでは?」と思いましたか?

もちろんそのとおりです。

ただし、それは「肝心な部分に投じるエネルギーを最大化するため」です。

発声トレーニングは相当なエネルギーを要しますから、ほかの活動でエネルギーを浪費していたら、効果を上げるだけのトレーニングができません。

だから、「あれもこれも、やることがたくさんあって大変だ~」と意識が「いっぱいいっぱい」にならないように、最小のエネルギーで上手に「生活全般」をこなしておいて、必要なエネルギーを一点集中で投じる。

つまり、最小のエネルギーで動ければ、「最大のエネルギーを一点集中」という原理原則に従えるわけです。

その時その時に「声のサロン」でしっかり取り上げているテーマに一点集中すると、レッスンやこのブログの内容が「自分のためのレッスン」になりやすいので、お勧めです。

今なら、「共鳴を集める」に一点集中ですね。

※声のサロンは、良い声で話せるようになる
 ボイストレーニング話し方教室です。
 日本発声協会が認定する話し方発声法の基本、
 共鳴発声法が学べます。
 平日コースと週末コースがあり、フェルマータを会場に
 月2回ずつ開催されています。

 新規に受講をご希望の方は、事務局(メイフェア)まで
 お電話(025-211-7007)ください。

 詳しくはこちらから。
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新潟市で共鳴発声法の話し方レッスン
ウェブ:https://wsi-net.org/
メール:tenor.saito@gmail.com
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