●言葉と声のトレーニングは「名器の入手」に等しい
ストラディバリウスといえば、言わずと知れたバイオリンの名器。
この名器を世界的なバイオリニストが手にすれば、ウットリさせる音色で私たちを魅了します。
しかし、どんなに優れたバイオリニストでも、バイオリンを手にしていなかったら、ただの人です。
実力があっても、その実力を発揮するための「道具」がなかったら、どうしようもありません。
「言葉」についても、同じことが言えます。
言葉はあなたの内面の表れです。
つまり、あなたの口から出てくる「しゃべり」は、内面そのものではなく、内面の「表現」(表れ出たもの)です。
バイオリンの例でいえば、バイオリニストの持つ演奏技術が「内面」。音楽を奏でるためのベースですね。
言葉と声は「実際に出る音や奏でる音楽」に喩えられます。
つまり、言葉と声の能力が高いということは、「優れた楽器を持っている」とも言えるわけです。
素敵ですね。言葉と声のトレーニングは、「名器の入手」なのですから。
世界的なバイオリニストでも、「弦が数本切れている」ような不完全なバイオリンは演奏できない。
言葉でいえば、「語彙が少ない」状態です。
プロのクラリネット奏者でも、管の詰まったクラリネットでは良い演奏はできません。
発声でいえば、「喉が詰まっている」状態です。
あなたがいくら素敵な「内面」を持っているとしても、その素敵な内面を実際に外に表し相手に伝えるための「表現」は言葉と声が担います。
質の高い言葉と声──まとめて「話し方」──はさしずめ名器です。
これから名器を入手して、磨きをかけていきましょう。
これから「ことば学講座」では、あなたが名器を手に入れるための、あなた自身を名器にするための言葉のトレーニングをパワーアップしていく予定です。
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